珍しい絵付きデザインの柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO(ききょう)
2024.11.28PRODUCT

珍しい絵付きデザインの柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO(ききょう)

NIKKOでは柳宗理ボーンチャイナシリーズに次ぐ新たなシリーズとして、柳宗理の『松村硬質陶器シリーズ KIKYO』を復刻し、「柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO(ききょう)」として販売開始いたしました。

柳宗理ボーンチャイナシリーズは、柳宗理がデザインした初期の『松村硬質陶器シリーズ』をNIKKO FINE BONE CHINA(ニッコーファインボーンチャイナ)で復刻したものです。
そして、この初期の『松村硬質陶器シリーズ』には白い器の他に、『KIKYO』と名付けられた絵付きの一群がありました。柳宗理が絵を加えたデザインのプロダクトは数少なく、大変貴重なものとなっています。
75年の歳月を経て、NIKKOの高度な転写技術により、そのデザインが純白のNIKKO FINE BONE CHINAに再現されています。

柳には珍しい絵付きのうつわ

『松村硬質陶器シリーズ KIKYO』が作られたのは戦後間もない1948年頃であり、当時は絵柄のある食器が一般的でした。柳宗理は同じ頃に絵柄のない『松村硬質陶器シリーズ』を制作していますが、『KIKYO』で絵付きのデザインを手掛けたのは、模様付きの陶器が一般的だった当時の海外市場の要望に応えたものとみられます。

当時の柳宗理 松村硬質陶器シリーズ KIKYO

柳宗理のものづくりと絵柄の再現

柳宗理のものづくりは、使い手の視点に立ち、手で模型をつくり、試作品をつくり、実際に使い調整を繰り返す、といった試しながら考えるデザイン手法でつくられています。
そうしたプロセスを経て完成された柳宗理のプロダクトは、使う人の手になじみやすく、長く使えるものになっています。
今回の復刻についても、何度も試作を繰り返し、硬質陶器からボーンチャイナに素材を変えることで生まれる課題を丁寧に乗り越えながら、「柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO」を完成させました。
絵柄の由来は定かではありませんが、この繊細なモチーフは柳宗理自身によって描かれたものであり、当時の釉薬に溶け込んだ表情をイングレーズ加工という技法を用いて、焼成後の仕上がりを確認しながら純白のNIKKO FINE BONE CHINAに再現しています。
一見同じような絵柄に見えますが、柳宗理が形状にあわせて微妙に変化のあるデザインをしていたという新たな発見もありました。柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYOでは3パターンの絵柄を採用し、それぞれの絵柄を忠実に反映しています。

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO

苦労の末に叶った復刻アイテム

柳宗理は石川県の金沢美術工芸大学で50年近く教鞭を取っていました。
没後は、作品や資料を若い学生に活用して欲しいという思いで、ゆかりある金沢美術工芸大学および、金沢市に対して作品や資料を寄贈しています。この経緯から、当時の貴重な『松村硬質陶器シリーズ KIKYO』の現物は現在、金沢市の倉庫に収蔵されています。
復刻にあたっては1点しかない現物を高精細に撮影し、写真を元に形と絵柄を起こしました。約2年半の開発期間を経て、苦労の末に叶った復刻アイテムです。

商品一覧

柳宗理 ボーンチャイナシリーズ KIKYOのベースとなっているのは、柳宗理ボーンチャイナシリーズです。一緒に組み合わせて、より一層コーディネートをお楽しみいただけます。

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO 17cmプレート
柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO 32cmプラター

柳宗理ボーンチャイナシリーズ コーヒーカップ&ソーサー
柳宗理ボーンチャイナシリーズ ポット

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO 15cmボール

柳宗理ボーンチャイナシリーズ コーヒーカップ&ソーサー

柳宗理 ステンレスカトラリー #1250 コーヒースプーン
柳宗理 ステンレスカトラリー #1250 デザートスプーン

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO

柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO 19cmボール
柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO 32cmプラター
柳宗理ボーンチャイナシリーズ KIKYO 17cmプレート

常設展示

柳宗理記念デザイン研究所ロゴ
柳宗理記念デザイン研究所

作品や空間を通して柳宗理のデザインにおける考え・姿勢を知る 常設展示室です。

〒920-0902 石川県金沢市尾張町2丁目12番1号
開所時間:9:30~17:00
休館日:毎週月曜(但し月曜が祝日のときは開所)
入所料:無料

柳宗理記念デザイン研究所(外部サイト)

Designer

柳宗理

柳宗理氏(1915-2011)は日本を代表する工業デザイナーです。 MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久所蔵に認定されている「バタフライスツール」などの家具類をはじめ、キッチンウェア、テーブルウエア、東京オリンピック聖火トーチホルダー、関越自動車道関越トンネル抗口、歩道橋など広範囲なデザインを手掛け、その作品は日本だけでなく世界中の人々に愛用されています。2002年にはその功績が評価され、文化功労者に顕彰されました。生前、約50年に渡り金沢美術工芸大学客員教授も務めていました。

Product

ニッコーの店舗で展示販売中

NIKKO SHOWROOM / STORE
(LOST AND FOUND TOKYO STORE)

住所

〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷1丁目15-12

営業時間

11:00~19:00

定休日

火曜日

TEL/FAX

03-5454-8925

アクセス

東京メトロ千代田線 代々木公園駅から徒歩3分
小田急小田原線 代々木八幡駅から徒歩5分